アメリカ政府は先週、イスラエルへの弾薬輸送を停止したとメディアが報じた。これは、昨年10月7日にパレスチナ自治区ガザでイスラム過激派組織ハマースとイスラエル間の戦闘が始まって以来初めてのことだ。

米ニュースサイト「Axios」は5日（現地時間）、複数のイスラエル当局者の言葉を引用し、アメリカが先週、イスラエルへの弾薬輸送を停止したと伝えた。イスラエル政府内では、今回の決定によって深刻な懸念が生じていると付け加えた。

アメリカがイスラエルへの武器と弾薬の輸送を停止したのは、ハマースとの戦闘が始まって以来初めてのことだ。これは、バイデン政権のイスラエルへの軍事支援に対する国内外の批判的な世論が影響したと考えられる。実際、バイデン政権は今年2月、イスラエルがガザ地区で武力を行使した際に、民間人の被害を最小限に抑えるよう国際法の遵守を求めた。

一方、ネタニヤフイスラエル政権は、ハマースとの戦争休戦交渉の結果に関係なく、ハマースの排除のためにガザ地区南部ラファ地域の進撃態勢を維持しているが、バイデン政権は、民間人の犠牲が避けられないラファ攻撃に反対の立場を明確にしている。

専門家らは、今回のアメリカの決定は、イスラエルとの「特別な関係」にもかかわらず下されたものであり、両国とも戦争犯罪の疑いがある中で、国際法の遵守という観点から避けられない措置であったと評価した。アラブ諸国の間では、ロシアによるウクライナ侵攻事件に比べて、バイデン政権が「二重基準」を適用しているという指摘も出ている。