平年より遅い梅雨シーズンが日本に到来した。予報外の突然の雨に備え、カバンに折り畳み傘を入れている人も少なくないだろう。しかし、万が一の備えであるにもかかわらず、雨が降っても折り畳み傘を使いたくないという人もいるようだ。わざわざ携帯しておきながら、なぜだろう？折り畳み傘を持ち歩いているのに、雨が降っても使わない人たちに、その本音を聞いてみた。

IT企業に勤める30代男性Aさんは、折り畳み傘を常にカバンに入れているが、「雨が降ってもできれば使わない」と話す。「使った後の面倒さを考えると、面倒くさい。畳む時は手が濡れるし、きれいに畳むのも難しいし、時間をかけてきちんと畳んでも、カバーに入れるのが簡単ではない。そもそもカバーの内側が濡れるのも嫌だ」このような不便さと面倒さを考慮した結果、豪雨でない場合は「走って移動する」選択をしがちだという。「長傘なら、雨粒が落ちてきても使えるが、折り畳み傘は面倒くさいので、基本的には走って通り過ぎる。折り畳み傘は本当に豪雨でどうしようもない時だけの最終手段だ」（Aさん）

不動産会社に勤める20代女性Bさんも、「使おうと思っても、結局使わないことが多い」と話す。「折り畳み傘は、お店に入る時に傘立てに入らないので、傘立ての外側に立てかける形になる。水たまりができて、雨水がずっと傘に落ちて気持ちが悪い。それに、傘カバーをしょっちゅうなくしてしまう。一度出して使ったら、もう戻さない癖がついてしまい、カバーなしで裸の状態でカバンの中で眠っている。使いたくないけど、『保険』としての安心感がある」

使い心地が悪いと感じている人もいる。商社に勤める40代女性Cさんは、「一体型」の折り畳み傘を持ち歩いているが、「雨の日は使わない」と話す。「やっぱり使い心地が良いとは言えない。日傘としては、日差しを遮る道具なので便利。でも、傘としては小さくて、いつの間にか濡れている。持ち手の骨組みも短いので、頭だけ何とかしのげる程度だ」しかし、Cさんは外で雨に濡れた際に「なぜか折り畳み傘を買ってしまう」と苦笑いする。「ビニール傘を買えばいいんだけど、家にビニール傘が多すぎて、増やしたくないし、意外にすぐに骨組みが曲がったりして使えなくなってしまう。だったら、少しお金を出して折り畳み傘を買おうかと思ってしまうんだよね…」（Cさん）長傘に比べて携帯性を考慮した軽さとコンパクトさが魅力の折り畳み傘だが、扱いにくいと感じている人も少なくないようだ。

折り畳み傘のこのような不便さは、人々が雨の日でも長傘を好む理由を説明してくれる。長傘は折り畳み傘よりも大きいため、強風にもはるかに強く、雨をよりよく防いでくれる。また、傘カバーをなくす心配もなく、折り畳んだり開いたりする手間も少ない。

しかし、折り畳み傘は携帯性に優れているため、カバンに入れて持ち運びしやすいというメリットがある。また、長傘よりも価格が安く、様々なデザインやカラーから選べるというメリットもある。

結論として、日本人が雨の日でも折り畳み傘をあまり使わない理由は、折り畳み傘の不便さにあると言えるだろう。しかし、折り畳み傘は長傘と比較にならないほどの携帯性と価格的な魅力を持っている。そのため、折り畳み傘を使う人は、これらのメリットを考慮して使用していると考えられる。