2024年6月23日、現代自動車は、3台のアイオニック 5 Nモデルがブロードモア・パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライン（PPIHC）を成功裏に完走し、電気改造車部門とクロスオーバーSUV量産部門で新記録を達成したと発表しました。現代がPPIHCに初めて参加したのは1992年で、当時ロード・ミレンは「現代スクープ」を運転して2WDショールームストック部門で優勝しました。2012年には、リス・ミレンが運転した「現代ジェネシス・クーペ」でコースレコードを樹立しました。

2024年のPPIHCには、2台のアイオニック 5 N TA（タイムアタック）スペックと1台の量産型アイオニック 5 Nが出場しました。3台すべてのモデルは、156個のコーナーと予測不可能な天候、高地特有の条件に直面しながら、パイクスピークの頂上まで12.42マイル（20km）以上を上る過酷なコースを完走しました。現代ワールドラリーでドライバーを務めるダニ・ソルドが運転したアイオニック 5 N TAスペックは、9分30秒852でゴールし、展示クラスで優勝しました。ランディ・フォブストが運転したTAスペックは、9分55秒551でレースを終えました。

アイオニック 5 N TAスペックは、大幅な変更なしに、アイオニック 5 N量産モデルの長所が際立った設計です。TAスペックは、モーターの最大出力を上げるためのわずかなソフトウェアチューニングと、新しいショックアブソーバー、モータースポーツ仕様のブレーキ、スリックタイヤなど、いくつかの高性能部品の変更を除けば、一般ユーザー向けのアイオニック 5 N量産モデルとほぼ同じです。アイオニック 5 N量産モデルのドライバーは、PPIHCに初出場した自動車メディア関係者のロン・ザラスが務め、10分49秒267でゴールしました。このモデルは、変更なしでも最高レベルのパフォーマンスを備えていることを証明しました。

Nブランドマネジメントグループ副社長兼責任者のパク・ジュン氏は、「今年のパイクスピークの結果は、現代Nが隠された場所で多くの人が夢見てきたものの集大成です。私たちは、これまでにない高性能EVを作るために、あらゆる知恵を絞りました。そして今日、この技術が世界で最も過酷なヒルクライムレースでも勝利できることを確信しました」と述べました。

現代のNブランド&モータースポーツ担当副社長兼責任者のティル・バテンベルク氏は、「パイクスピークで新記録を達成し、全体的に素晴らしい結果を出すことができ、非常に嬉しく思います。今後もパイクスピーク参加などのエキサイティングなモータースポーツを通じて、会社の量産車の優れたパフォーマンスを披露するとともに、お客様のニーズを満たすだけでなく、お客様の期待を超える技術を開発していきます」と述べました。

現代Nは、量産型アイオニック 5 Nだけでなく、「アイオニック 5 N eN1カップカー」や「アイオニック 5 N TAスペック」などのモデルを通じて、高性能EVの可能性を拡大することに努めています。現代Nは今後、特別仕様車を継続的に発売することで、EVモータースポーツの裾野を広げていく予定です。