そごう・西武（東京都豊島区）は6月10日、西武池袋本店の大規模改装計画の詳細を発表した。2025年1月から段階的に開業し、同年夏にグランドオープンする予定だ。

改装後のテーマは「インクルージョン（INCLUSION）」。女性フロアと男性フロアを分けず、2つのカテゴリーを同一フロアに展開する。パートナーと一緒に選べるユニセックスブランドも出店するなど、友人同士、恋人同士、家族みんなでショッピングを楽しめる空間を目指す。

カテゴリー別では、「ラグジュアリー」「化粧品」「地下食料品売場」の3つを強化する。「ラグジュアリー」は約60ブランドを男性・女性複合ショップとして展開する。売場面積は現在の約1.3倍に拡大する。「化粧品」は国内外約60ブランドを展開する。売場面積は約1.7倍に拡大する。また、「地下食料品売場」は新規ブランドを含む約180店舗を展開する予定だという。全体の店舗数は約380店舗を予定している。各階の開業予定時期は、地下1～2階（地下食料品売場）と3階（化粧品）が2025年1月、1～2階と4～6階（香水・宝石・時計・ラグジュアリー）が2025年春、7～8階（ファッション・雑貨・企画展・アートギャラリー）が2025年夏～秋だ。

そごう・西武は今後、西武池袋本店のコンセプトをそごう横浜店、そごう広島店など他の店舗にも展開していく予定だ。

西武池袋本店は、「新しい百貨店へ」というスローガンのもと、新たな株主を迎えて事業戦略を再構築し、今回の改装を進める。

改装の核となるのは「インクルージョン」だ。従来の女性フロアと男性フロアに分かれた伝統的な百貨店の形態を脱却し、友人、恋人、家族みんなで楽しめるオープンな空間を創出する。また、世界レベルの多様なブランドショップを展開し、高級感あふれるインテリアとデザインで「池袋の新たな顔」を作ることを目指す。

改装後の建物全体と各フロアは、「メゾン（MAISON）」（フランス語で家、建物という意味）を建築デザインコンセプトとする。上質な物との出会いにふさわしい、「クラス」「洗練」「芸術」の3つの要素で構成された空間を作り出す。

マーチャンダイジング（MD）も、近年顧客から最も支持を集めている「ラグジュアリー」「化粧品」「地下食料品売場」を中心強化する。「ラグジュアリー」は世界最高峰の約60ブランドを集め、男性＆女性複合ショップとして展開する（売場面積は現状比約1.3倍拡大）。「化粧品」はパートナーと一緒に選べるユニセックスブランドを含む国内外約60ブランドを展開する（売場面積は現状比約1.7倍拡大）。百貨店の顔ともいえる「地下食料品売場」は、西武池袋本店の強力なコンテンツを集約し、新規ブランドを含む約180ショップを展開する予定だ。そごう・西武の強みであるVIP顧客向けのクレジット機能も今後さらに強化していく予定だ。

池袋は、世界で3番目に多い乗降客数を誇るターミナル駅を擁する、世界最高レベルの優良マーケットだ。池袋を支える商業施設として、規模・内容ともに顧客満足度を最大限に提供できる本店としての格を上げ、国際的な芸術・文化都市として進化を続け、多くの人が訪れる活気あふれる豊島区の玄関口となる。

ライフスタイルの多様化に伴い、百貨店も進化を求められる時代になった。従来の百貨店が持つ優れたサービスを維持しながらも、顧客ニーズに応じた新たな価値を提供する「新しい」西武池袋本店に期待してほしい。

また、そごう・西武は今後、この西武池袋本店のコンセプトをそごう横浜店、そごう広島店など他の店舗にも展開していく予定だ。新たな歴史を歩む、生まれ変わった「そごう・西武」に期待してほしい。